2024年10月号 | Monthly sati! October 2024 |
今月の内容 |
『月刊サティ!』は、地橋先生の指導のもとに、広く、客観的視点の涵養を目指しています。 |
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~ 今月のダンマ写真 ~ |
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Web会だより -私の瞑想体験- |
【グリーンヒルのベスト瞑想者賞をいただきました(笑)】(1) 飾間浩二 |
①瞑想に出会うまで
今年の2月に朝日カルチャーのオンライン講座を受けたとき、先生に今の瞑想修行の現況を報告すると、すごく褒められ驚きとともに、とても嬉しい出来事でした。 その時送ったメールというのは以下の内容です。 【現在一日の行いとして、朝起きてからはなかなかサティが入らず、通勤は車で25分ぐらいですので、乗ったらまず慈悲の文言を唱え、その後はスマホで先生のYouTubeを聞くか、月刊サティを音声アプリで聴いています。 月刊サティはバックナンバーを順番に、ひとつの号を2〜3回繰り返し聴いています。 会社の手前でもう一度、慈悲の文言を唱え、仕事中は日によりますが、わりとサティの入れやすい仕事なので、特に午前中は5〜6割はサティを入れています。 帰りも、車のラジオで少しニュースを聞いて、また月刊サティを音声で聴いてます。 夜はほぼ毎日、三帰依で始まり、懺悔の瞑想、慈悲の瞑想、呼吸法をしたりヨガのアサナをする日もあり、その後メインは歩く瞑想、集中できそうなら最後に座る瞑想(サティの瞑想は30分程度)が、だいたいの日課です。 今までほぼ座る瞑想ができなかったのですが、最近少しだけお腹の感覚がつかめるようになったのと、眠気が出ない日も時々あるようになりました。 今は、もう少し1日の中でサティを入れるようにしたいと思っています】 ところが内容をご覧になって先生から「グリーンヒルベスト瞑想者賞を上げたいぐらいです」と笑いながらだがおっしゃっていただき、さらに「もう言うこと無しですね、素晴らしい。ここまでやるとは思っていなかった」とも付け加えていただきました。 まさか自分が・・・? この年(62歳)で人に褒められることも、認めてもらうことも、ほぼ皆無になって久しく、ほんとに驚きました。 そこで先生にも勧められ、ここに至るまでのお話を今回投稿させていただくことになりました。 私は若い頃からスポーツをするのが好きで、結構練習熱心なのですが本番に弱く、プレッシャーにいつも負けて好成績が出せないことがあり、心を強くしたいという思いがいつもありました。 そんなときに速読というものを知り、集中力が高まる説明があったので、通信教育の講座を受けました。 その講座の中にイメージトレーニングや、集中力を高めるために、白い紙に直径2㎝ぐらいの黒い点を書いて、30分ぐらいじっと見つめるというのがあって、それが瞑想らしきものとの出会いで、ずっと続けていると紙が歪んで見えたりして、とても気持ちがよくなり、速読そっちのけで点ばかり見つめていました。 ちなみに、半年ぐらいの講座終了後、読書スピードは2倍〜3倍にはなっていたのですが、自分の思うスピードには遠く及ばず、こんなものかと諦めてしまいました。 その後30歳のときに高校からずっと付き合いのあった友達が自殺をして、このとき始めて死というものを意識し、生きるとは?死ぬとは?人はどこから来てどこへ行くのか?と頭のなかをグルグル回っていました。 このことがあってあたかも現実逃避をするようにいろんなものに手を出しました。マラソン、空手、山登り、それに元々ソフトボールもしていましたし、バイクにも若い頃からずっと乗っていました。が、何をしても氣が紛れることもなく、友達の死をなかなか受け入れられないで、1年ぐらい過ごしました。 そのころ初めて山登りをしたとき、息も絶え絶えで頂上付近でふと振り返ると、空に大きな仏像が3体ぐらい表れ、その中の1体の大きな仏様に優しく微笑みかけられ、その姿を見た瞬間、「すべて許せる」というような気持ちになり、穏やかな気持ちになったのを今でも覚えています。 意識はハッキリしていたので、幻ではないと自分では思っていますが、脳のいたずらなのか、未だに何が起きたのかわかりませんが、あのときの平安な気持ちをずっと追い求めています。 これが最初の神秘体験でした。 友達の死をキッカケに「何か」を求め、さまよっていたとき、36歳で氣功に出会いました。 以前から心が強くなりたいという思いと、病気を治したり、触れないで人が飛んでいくことに興味を持ち、氣功教室を探し、その時もほんとに不思議なご縁で東京の先生との出会いがありました。(私は大阪在住です) 氣功をやればやるほど、不思議なこともいろいろ体験しました。 氣功の先生も不思議な人で、俗に言う神のお告げが降りてくる人でした。世のため人のため日本全国の神社仏閣を祈り歩いておられ、何度か同行させてもらいました。 ただ、ほとんど氣のことも信仰も、何がなにやらわからないまま月日は経ち、その間、非常に面白い時間になったのですが、ある時ぐらいから「それが何?」と疑問を持ち、氣功の先生と距離を置くようになりました。 最近、物理学者などがこの世に起こる不思議な現象を、素粒子の話を用いて説明したりしている本やYou Tubeなどを見て、ずっと不思議に思っていたことも、そういうことも起こるのかなと少しは理解できました。 ちょうどこの頃ヴィパッサナー瞑想と、自分の中では奇跡の出会いと思うような出来事がありましたので、そのへんの話をさせていただきます。 私は、ある会社の下請けの小さな工場を経営していましたが、43歳のとき親会社の近くの工場が空いたので引っ越しをしてこいと言われ、それを断ったらこの先は取引をしないぞ、とのニュアンスをちらつかせてきました。 その社長とは元々馬が合わないし、もう仕事も辞めたいとも思いましたが、生活もあったので辞めることも出来ず、行くしかない状態に追いやられました。 頭の中はずっとそのことで一杯で、寝ても覚めても他に仕事はないか、なんとか行かなくていい方法はないか、引っ越し費用、移転先の工場の改装費用や設備投資等々で、借金が膨れ上がって、あーなって、こうなって、ペシャンコになって、と悪いことばかり考える日々が続き、とうとう軽い鬱になりました。(つづく) |
「月刊サティ!」2005年1月~2005年5月号に掲載されましたタイの名僧アチャン・チャーによる法話の第2回です。 |
加藤直樹著『ウクライナ侵略を考えるー「大国」の視線を越えて』 (あけび書房 2024) |
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キム・ウォニョン著、五十嵐真希訳
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